オーガニックコスメや高濃度美容液などを謳って、今はこの言葉を使えば売れてます的な感じの商品が多いですが、コスパが非常に良いワセリンを使いだすと、とってもシンプルなお手入れになって、肌も元気になるの知ってますか?
そこで今回は、私は仕事柄いろいろな基礎化粧品を使った結果、ワセリンの効能や良さにたどり着いた経緯をご紹介します。
ワセリンってそもそもなに?
ワセリンって皮膚科に行ってもらう塗り薬?と思うかもしれませんが、薬局やドラックストアで購入できるお手軽品です。
成分は石油から作られたもので、えっ石油から?と、驚くかもしれませんが、石油の炭化水素類の混合物を精製したものになります。だけど石油なんて肌に悪いんじゃないの?と思う人多いと思います。
まず、石油とは
なんですね。人が人工的に作ったものではなく、自然が作った鉱物と呼ばれるものです。
石油はそのまま使うことはできないので精製して、天然ガス・ガソリン・灯油・軽油・重油・潤滑油・アスファルトなどの製品になります。この中の潤滑油を、不純物がなくなるまで精製し続けたものをワセリンに仕上げます。
つまり、石油から抽出されて作られるワセリンは、天然由来の製品というものになります。人工的に作られたものじゃなくて、天然成分を精製し続けたモノなんですよ!
ワセリンは全身に使えるの?
ワセリンは本来、皮膚の保湿保護剤になります。だから、全身に使えます。
私が初めてワセリンを使い始めたのは、アスリートの人達の競技を観戦していた時、競技中に選手の一人が左腕に出血を伴う大けがをしました。救急室に運ばれて、処置を見ていたら
2、ワセリンをたっぷり塗り
3、ラップで巻く
これだけのシンプルなものだったのです。それだけ?と思ったのですが、その場にいた救急隊員の人曰く、
口の中の傷って残らないじゃないですか。要は怪我したところにワセリンを付けて、口の中の状態と同じようにすると、傷が残らず奇麗に治るという原理です。ワセリンを塗ってラップをするだけで、口の中の環境に近くなります。そうすると乾燥せず保護になり、あとは体内のリンパ液などが自力で治してくれます。最近では消毒なども使いません。
ということだったんです。今までの知識とは全く違うことに感動しました。確かに、その後の選手の左腕の怪我は、ワセリン+ラップを毎日付け替えていると、傷の治りもよく、傷跡も残らなかったのです。
画像がないのが残念ですが、傷が残らなかったことが一番の感動でした(笑)。
皮膚表面に油分の膜を張る
角質層の水分蒸発を防ぐ
外的刺激から皮膚を保護する
皮膚の自己修復力を邪魔しない
ということは、ケガをして全身の皮膚の保護として使うに最適なものなら、基礎化粧品として使うのに悪いわけないのです。よく、ワセリンを塗ると日焼けすると言われる意見もありますが、確かに昔の精製技術は非常に低くて、不純物が混じったままで使用されて油焼けを起こすことがありました。
日光に浴びて日焼けしたり油焼けするのは、不純物が多いせいで、今の鉱物油は不純物を除去する技術が高いので無害であることが分かっています。
というよりは、今時、日焼け止め付けずに紫外線を浴びたら、焼けるに決まっています。高級クリーム付けて紫外線に浴びたら全く日焼けしなかった・・なんてないですよね。だからワセリンが悪いわけではなくて、日焼け防止をしないのがいけないのです。
ワセリンはあくまでも基礎化粧品の使い方なので、ワセリンを塗った後、日焼け止めや帽子・日傘・サングラスを使えば日焼を防ぐことはできます。
ただ、ワセリンは塗り過ぎはよくなくて、ケガや医療的な処方以外は薄くつけることがポイントです。
ヒトには皮膚の自己修復力が備わっているので、厚く塗るとそれを邪魔します。皮膚呼吸も大切なので、ワセリンの保護膜で壁を作り過ぎないように薄付きで十分なんです。
薄くつけるだけで済むならコスパも良く、自力で皮膚作用を高めるという意味では、化粧品より優れていると思いませんか?
ワセリンはどんな使い方がある?
一番は乾燥肌におすすめです。ワセリンの保護膜は、外部の刺激を和らげてくれるので、不快な症状が起こるのを防ぎます。乾燥している肌、髪の毛など全身に使えます。
また、植物油と違ってワセリンはお肌に浸透しないので、角質層の粉ふきを抑える効果があり、ひじやかかと・足のすねなどの頑固なカサカサを抑えるのに効果的です。
ケガや火傷したときなど
空気に触れるだけでヒリヒリする炎症も、ワセリンが保護してくれるので痛みが和らぎます。私も油の飛び跳ねで火傷した時、流水で冷やしてワセリンを塗ると、痛みがなくなりました。
化粧下地としてやリップ代わりに
私は毎日使用していますが、化粧水で肌を潤した後に薄く伸ばして使います。ワセリン自体には、肌に対しての栄養分は含まれていないので、洗顔後は化粧水などで肌を整えた上にワセリンを薄く付けます。
要は肌水分を逃がさない役目が大きいです。
ワセリンを薄く塗るには、手のひらで温めてから付けると馴染みやすくなり、ムラができずに塗ることができます。体温で柔らかくすると、伸びも良くなるので広い面積に塗りやすく、摩擦も起こりにくいので、顔に塗る時は手のひら(体温)で温めてから使用します。
ワセリンの種類
ワセリンにはいろんな種類がありますが、顔など敏感な所に使用する場合や、赤ちゃん・アトピー性皮膚炎の人などは、白色ワセリンの「医薬品」を使用しましょう。
黄色ワセリンは、ワセリンの中では1番精製度が低く、不純物の含有量が多いので販売は「雑貨品」になります。
肌トラブルを起こしたことがある人は、純度の高い医薬品をおすすめします。
※肌断食などでこの使い方も取り上げられますが、断食と言うよりは、本来はこれだけで十分です。肌は、いろんな物を付ければ付けるほど弱り、自己修復力も弱まります。
その他の美容
まとめ
基礎化粧品は何を使ってるの?と聞きたくなる時は、その人の肌が「年のわりにキレイ」だから聞きたくなるんですよね。でも肌がきれいな人って、案外余分なもの付けていない人の方が多いのです。たぶん、聞いても「そんなにお手入れしてないよ」と返ってくるでしょう。
私も仕事柄いろんな基礎化粧品を使ってきましたが、今は何年も化粧水とワセリンだけです。大金を使わないほうが美肌の近道だって、教えています!
ご参考になれば幸いです。