食事をすると、たとえエアコンの効いた涼しい室内であっても異常に暑くなる、さらには滝のような汗が流れて止まらないという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
一緒に食事をしている人が全く普通なのに、自分だけ暑い・・?となると、何か病気が隠れているのはないか?と不安になってしまいますよね。
そこで今回は食事中に異常に暑くなるメカニズムについて解説すると同時に、万が一病気が隠れているとしたらどのような疾患が考えられるのか?
病院を受診するのならどの診療科にするべきかについても合わせて解説していきます。
食事で異常に暑くなるのはなぜ?
最も考えらるのは「代謝が良い」ということです。
食事中の身体は「運動」しているのと同じ状況にあります。
食事中に運動?と言われてもピンとこない方も多いでしょう。
人間を含めた生き物が食事をする時、口や手を動かすだけではなく、飲み込んだ食べ物を消化するために胃や腸をはじめとした消化器官がフル稼働しているのです。
代謝の良い方は、これらの消化器官が運動することにより、体温が上がり暑く感じたり、時には汗をかくことがあるのです。
食事をしただけで暑くなる現象が見られるのは、若い人や太りにくい体質の人に多く見られます。
どちらにも当てはまらないが、食事をすると異常に暑くなるだけではなく、他にも自覚症状があるという人は病気が隠れている可能性も否定できません。
隠れた病気とは?
考えられる疾患として代表的なものは、「自律神経失調症」「甲状腺機能亢進症」「更年期障害」などが挙げられます。
「自律神経失調症」とは興奮時などに優位になる「交感神経」と、安静時に優位になる「副交感神経」のバランスが乱れる疾患です。
つまり、安静時や涼しい環境など汗をかいたり体温が上がるような状況ではないのに、交感神経が優位になり、身体が誤認識して体温の上昇や発汗などを引き起こしてしまうのです。
この他にも、易疲労感(いひろうせい)や精神的な落ち込みなどを併発することもあります。
「甲状腺機能亢進症」とは、代謝を制御する甲状腺の働きが過剰になり、必要以上に代謝を行ってしまう疾患のことを言います。
ほてりや発汗などのほか、急な体重減少なども代表的な症状です。
「更年期障害」は加齢によりホルモンバランスが変化していく過程で起こる疾患です。
ホットフラッシュと呼ばれる身体が急に熱くなる症状が最も多く、他にも頭痛や気分の落ち込み・イライラするなどの症状もよく見られます。
更年期障害といえば女性の疾患のように思われがちですが、男性にも起こりうる疾患です。男女ともに40代後半から50代にかけて好発します。
もちろん、上記以外にも身体がほてる症状を伴う疾患はあるので、気になった方は一度お医者さんに相談してみましょう。
病院に行くなら何科を受診すればいい?
まずは「内科」を受診しましょう。かかりつけ医であればなお良いですね。
血液検査などを行い、疾患について調べてもらえます。
「いつ」「どんな時に」「どのような症状があったのか」が診察していく上で重要な情報になるので、受診前にしっかりと整理しておきましょう。
病院に行くと緊張してうまく説明できなくなるという方は、メモを作っておくと安心ですね。
今、他の病気の治療中の場合はそれについても申し出ましょう。
服用しているお薬やサプリメントがある場合は、お薬やサプリメントの種類などについても伝えてくださいね。おくすり手帳がある方は持参しましょう。
まとめ
食事をして身体が異常に暑くなるのは代謝が良い証拠と言えます。
代謝が良い身体は筋肉が多いので、太りにくいだけではなく、怪我の予防や若さを保つのにとても役立ちます。
一方で、身体のほてりを症状の一つとする疾患もあります。
食事時以外にも身体が暑くなる時がある、気分が優れない日が続く、体重の大幅な増減があったなどの自覚症状がある場合は念の為、医療機関を受診しましょう。