ダイエットをやめるタイミング、それは目標値に到達した時です。
「当たり前じゃない!」
と突っ込みたい方もたくさんいらっしゃるかと思いますが、あなたの設定している「目標値」は健康的な目標値ですか?
ここで一度、健康を維持しつつ美しくなれる「理想値」についておさらいしながら、上手なダイエットの辞め方についても解説していきます。
ダイエットの「理想値」とは?
ダイエットをされている人は、「こうなりたい」「あんなふうになりたい」という自分の理想形がありますよね。
でも、若い方の理想とする体型は、病的に思えるほどの細さだったり、モデルのような体型になりたい願望が強いですが、それは、まさしく
病気になるか?
ガリガリになるか?
の紙一重の体型です。
いくらダイエットをして痩せたとはいえ、「調子悪いの?」「大丈夫?」と病気を疑われるような痩せ方では、健康と美しさが両立できていません。
そこで、どのような人に対しても理想値というものがあるのです。
体重の理想値
体重では、「BMI22前後が最も病気にかかりにくい体重」という統計結果が発表されています。
それよりも少し細めの美容体重と呼ばれているBMI20くらいまでが、美容と健康を両立させる体重の下限となっています。
この数値よりさらに細い「シンデレラ体重」というBMI18であったり、「モデル体重」といわれるBMI17というBMI数値があります。
ここまで体重を落としてしまうと、貧血や骨粗しょう症、また妊娠可能な年代の場合は不妊などの症状を引き起こしてしまうので、闇雲に減量することは取り返しのつかない事にもなりかねません。
体重も、適度なところを見極める必要があるのですよ。
「かわいい」とか「キレイ」と思わせるような呼び方をするから、これが理想の体重だと思わせるんですよ!
健康的なダイエットを提唱するためにも、BMI18は「骨川筋衛門(ほねかわすじえもん)体重」とか、BMI17は「骸骨体重(がいこつたいじゅう)」とか、ここまで痩せたらヤバいな・・と思わせるような呼び方にするべきだと思っています!
モデル体重って?
ちなみに、私は身長150㎝なので、健康体重は49.5㎏・美容体重は45㎏・モデル体重は40.5㎏です。
もし私が、このモデル体重になると、胸もお尻もペッタンコ・・。運動なんてできません(笑)!
なぜそんなことがわかるんだ?っていうと、
私は21歳の時、身長150㎝(今と変わらず)で体重40㎏だったのです。
この当時は、若かったこともあり「痩せてなんぼ!」と思っていた頃です(笑)。もちろん筋トレや運動なんてしていません!
母からは、「痩せすぎでゴツゴツして男性にはモテないよ!」と言われていましたが、女友達には細くていいな~と言われ、上機嫌だった頃です。
でも、本当にガリガリでアバラは浮いているし、胸もお尻もペッタンコで、チビティーのTシャツと、Gパンツをはいたスタイルでは・・マッチ棒のようでした(笑)。
当時付き合っていた彼からは、「もう少し太った方がいいよ」と言われる始末です。
このように、自分では・・
モデル体型のようなボディーにあこがれていても、周りからは「ただのガリガリ」にしか見えていなく、胸もなければお尻もない、なんとも魅力ゼロなスタイル・・
ということがわかっていただけると思います。
そこで、私の一番ちょうどいい理想の体重は、健康体重では、お腹も腰回りもガッチリして、身体が重たく感じていたので、美容体型の45㎏~46㎏がベストです。
人によったら、「太すぎでしょ」という人もいるかもしれませんが、自分の身体を動かしたときに、一番軽やかで動きやすく、疲れにくい状態が、ベスト体重なので、私はこの体重がベストであったということです!
体脂肪率の理想値
ダイエットをする上で体重も重要ですが、体脂肪率も見逃してはいけないポイントです。
厚生労働省が定める体脂肪率の理想値は、年齢により多少異なるものの、概ね男性15〜20%、女性20〜25%と定められています。
体重は理想値をクリアしていても、体脂肪率がこの理想値を超えてしまっている場合は、筋肉ばかりが落ちて脂肪が残ってしまったダイエットをした、ということになります。
この状態では基礎代謝が低く、ダイエットをやめた途端にリバウンドをしてしまう可能性が非常に高くなってしまいます。
これは、食事制限だけのダイエット法を取り入れた人が陥りやすい状態で、運動を取り入れたダイエット方法をしていると、体重と体脂肪率の理想値のバランスも良くなります。
体脂肪率の理想値に近づくためには、筋肉を鍛えるトレーニングを重点的に行い、筋力を増やすことが必要になります。
体重よりも体脂肪率の方が重要?
タレントのローラさんが「体重は測らない・気にしない」と言われていますが、彼女は自分のベストな体型を「良し」としているので、体重の重さとかは全く気にしていないようです。
それに、もし彼女の体重が70㎏でも、あの体型なら文句なしですよね!
ダイエットは体重を気にしがちですが、どちらかというと体脂肪率の方を気にする方が、見た目にもキレイにダイエットできるということがあります。
脂肪より筋肉の方が重たいので、体重が思ったよりあったとしても、筋肉量が多いとその分体重に比例するということがあります。
例えば、体重が45㎏なのに体脂肪率が28%という、筋肉量より脂肪の方が多いという状態の人は、代謝が悪くメリハリやくびれがない体型になっているはずです。
その逆に、体重が50㎏でも体脂肪率が17%であれば、脂肪より筋肉量が多いということなので、代謝もよく引きしまった体になっているはずです。
健康的なスタイルに見えるのは、断然後者の方ですよ!
だから、ローラさんも体重を気にするのではなく、自分を見た時にベストなライン・くびれ・太さなどの体型を把握していて、少しの変化にも気付くので、そこを筋トレなどで調整してベストなスタイルを維持しているということなんです。
ちなみに、ボディービルダーやトップマラソンランナーの体脂肪率は、男性で平均5~8%・女性で8~10%とされています。
この体脂肪率になろうと思ったら、アスリートになるしかありません(笑)!
ここまでとはいかなくても、体脂肪率と筋肉量は、体重以上に重要ということです!
ダイエットの成功とは?
体重と体脂肪率ともに、理想値に入ってきたらダイエット成功と思いますよね!
しかし、努力の末に手に入れた美しいボディラインを維持できるように、ダイエット生活で培った適切な食事量と運動習慣は「ゆる〜く」続けていきましょう!
いくら理想値にダイエットできたとしても、よくあるリバウンドの恐怖に陥る人が後を絶たないのが現状です。
ダイエット成功した!
↓
これでOKだ!
↓
食事制限も終わり!
↓
運動も終わり!
という連鎖で、あっという間に元の体重に戻ってしまったり、ひどい人は、元より太ってしまうこともあるのです。
だから、ダイエットが成功したと思う時からが、本当のダイエットとの勝負になるのです。
制限ダイエットの終わらせ方
何らかの食事制限を併用しながらダイエットを行う人も多いですよね。このような制限ダイエットの終わらせ方について解説していきます。
まず、制限ダイエットには様々な方法がありますが、どの方法であっても制限していた分の栄養素は、不足した状態になっています。
または摂取カロリー不足により、体は一種の飢餓状態に陥っています。
そのため消化機能が低下している可能性があり、そのような状況で急激に元の食事に戻してしまうと、消化不良を引き起こしてしまう場合もあります。
胃腸に負担をかけないためにも、食事は1週間から10日ほどかけてゆっくりと元に戻していきましょう。
入院したことがある人はわかるかもしれないですが、もし手術をすると、術後の病院食は「おもゆ」から「3分粥」「5分粥」と日数をかけてゆっくりお米の形にしていきます。
ここまでしなくてもいいですが、
例えば1食を置き換えダイエットなどにしていたら、その1食はダイエット前と変わらない食事には絶対にしないことが大切です。
特に1か月以上の食事制限をしていると、体内は不足している栄養素をため込もうとするスポンジ状態になっているので、吸収力はダイエットの前以上になっています。
そんな状態に、食べ物を一気に入れると、ホールド状態になって体内にドンドンため込んでしまいます。
それに輪をかけて、今まで食べられなかったのもが食べれるようになったという感情が刺激され、沢山食べるようになってしまうので、ここでリバウンドの道へと陥ってしまう人が多いんです。
・5割ほど減らした食事内容にする
・炭水化物を減らした食事にする
・30回以上よく噛んで食べる
など、少量から食事を戻していくことが一番大切です。
また、満腹中枢を刺激させるために、しっかり噛むことでダイエット前の食事量より少ない分量で満足するようになるので、とにかく噛む、しっかりよく噛むと、心掛けましょう!
この噛む癖をつけると、ダイエット前の食事量に戻ることがなくなり、少量でも満足できるようになります。
それに、食べ物を口に運んだら、すぐお箸を置く癖をつけるのも有効です。食べ終わるまでお箸を持ち続けるのではなく、その都度お箸を置くようにすると、ゆっくり食事をするようになります。
しっかり噛んでゆっくり食事をするのは、食べ過ぎ防止に一番有効な手段です!
制限ダイエットをやめる時の注意点
ムリな食事制限をしている時は、注意が必要です。
通常の食事に戻した時、途中で下痢や吐き気などの症状がありましたら、無理はせずひとつ前のステップに戻って、少しずつ通常の食事に体を慣らしていきましょう。
時間をかけても元の食事に戻せない、食欲がわかない、食べても吐いてしまうなどの症状があったらすぐに病院を受診するようにしてください。
その際、どのような方法の食事制限をどのくらいの期間行っていたのかについて説明できるようにしておきましょう。診断の参考になる場合があります。
また、食事を戻すことによって多少の体重の増加は見られます。これは当然の現象なのであまりシビアに捉えずに、体を動かすようにして消費カロリーを増やすようにします。
体重の増加を気にするあまり、長期にわたって食事制限を行うことは健康上、絶対よくないのでやめましょう。
まとめ
ダイエットとは本来、美しさと健康の両方を手に入れるための方法で、そのどちらかが欠如してしまったら努力する意味がありません。
また、せっかく成功してもリバウンドしてしまっても意味がありません。
理想のダイエットとは、「健康的で美しいボディラインを維持していくこと」ではないでしょうか。
ダイエット終了後も、これまでのダイエット生活で得たノウハウを元に決して、ストイックにはなならない程度に「長~く、ゆる~く」をモットーに、運動や食事の正しい習慣を続けていきましょう。