北海道の道東に位置するオホーツク海に、突き出るように位置する島が知床半島になります。
島独自で食物連鎖を形成して、美しい自然と野生動物の宝庫などが評価されて、2005年に世界自然遺産に登録されました。そんな知床にには、知床五湖という有名な観光スポットがあります。
ここに行くにはどのようなルートがあるのか?それに、日本の中では結構な最果ての地のような場所ですよね。
知床五湖を散策するにはどんな服装をしたらいいのか?持っていた方がいい持ち物など、気になる事をまとめてみました。
知床五湖の行き方は?
知床半島は、知床連峰を隔てて羅臼町とウトロ町に分かれます。羅臼は漁業が盛んな街で、冬の流氷時期でも、こちらでは漁をすることができます。
オホーツク海に面する流氷や、知床五湖などの観光地に行く場合は、ウトロ方面からがおすすめです。
本土から飛行機では、女満別空港が主要空港になりますが、羅臼町には、中標津空港が最寄りになります。ただ、中標津空港の1日の便数は少なく、釧路空港の方が飛行機の便数は多いので、東京や札幌からのフライトでは釧路空港もおすすめです。
ただ、宿泊する日数や観光する場所をしっかり決めて空港を選ばないと、移動時間がかかるので注意してください。
ちなみに釧路空港から知床五湖までは、車で3時間半かかります。知床を満喫するなら、釧路空港は避けたいところです。
また、秋から春にかけて知床横断道は閉鎖され、ウトロから羅臼の横断ができなくなります。
横断道の通行ができないと、ウトロから羅臼に行こうとすると、3時間の所要時間がかかります。このことからも、冬季は交通事情が難しくなるので気を付けて日程を組んでくださいね。
知床に飛行機で行くには
女満別空港には、東京(羽田)・名古屋・千歳空港からの便があります。
・千歳からはJALで1日3便、ANAで3便
・名古屋からはAIRDOで1便、
中標津空港には、千歳空港から3便と、東京1便になります。
女満別空港に着いたら、できればレンタカーを利用しましょう。知床は観光地として有名ですが、公共交通機関がほとんどありません。
JRなどの最寄駅も知床斜里駅ですが、斜里駅からは一本の国道しかなく、バスの便数も少ないです。効率よく知床を回るならレンタカーが必要です。もし車の移動ができない場合は、ガイドツワーに参加して、ホテルの送迎付などを利用することもおすすめです。
女満別空港からレンタカーで
女満別空港からはレンタカー利用で334号線を約100キロの距離を進みます。
知床横断道路に入ると、知床自然センターを左に進みます。2時間弱のオホーツク海岸を眺めながら進むコースで、知床五湖に到着します。夏のシーズンなら、多少の駐車場の渋滞はありますが、国道などでのひどい渋滞はほとんどありません。
女満空港から公共交通機関の場合
女満別空港からバスで、斜里バスの知床エアポートライナー号に乗車し、ウトロ温泉バスターミナルまで直行です。このバスは予約は不要で、1日3本の運行になります。女満別空港からウトロまで料金は大人片道3300円、所要時間は約2時間です。ウトロ温泉バスターミナルからは、斜里バス(路線バス)で知床五湖まで行きます。
期間限定(8月)で、ウトロ温泉バスターミナルから40分に1本の運行で、シャトルバスもあります。もし、知床五湖の交通渋滞がある時でも、シャトルバスは優先になるので、知床自然センターで車を駐車して、シャトルバスで行くと渋滞に巻き込まれる心配もありません。
釧路空港からレンタカーで
釧路空港からレンタカーでは53号線~334号線を走り、約180キロ進みます。3時間半の釧路湿原から弟子屈町を通るルートです。
釧路空港からJRの場合は
釧路空港連絡バスで釧路駅まで行き、網走釧網本線・JR知床斜里駅で下車(所要時間は約2時間)し、知床エアポートライナー号か斜里路線バスの乗車で、知床峠に行くルートになります。
斜里バス
http://www.sharibus.co.jp/
知床五湖へ行く時の服装や靴は?
車窓などから、ちょっと眺める程度なら服装にそこまで気を使うことはありませんが、知床は夏でも半袖で過ごす時期はごくわずかです。
8月でも15℃前後になる事があり、朝晩は必ず冷え込むので、年中、ウィンドブレーカーなどの羽織物は必要です。
特に自然を満喫したいときは、服装にも注意が必要で、知床五湖の遊歩道を散策するときの服装も重要です。
まず、夏であっても天候がよく変わり、半袖や半ズボンはNGです。森の中を散策するので特に注意したいのはスズメバチや蚊がいることです。
黒い色に反応する傾向もあるので、汚れてもいい黒以外の長袖・長ズボンなど肌をなるべく露出させないスタイルがおすすめです。
半ズボンにタイツやレギンスでも、生地の上から刺されるので注意が必要です。
これは、8月10日前後の服装です。
また、風もキツく天候が変わりやすいので、フード付きのレインコートやカッパなどは必要です。風が強い時は傘が使えないので、脱着ができて足元が濡れにくい、上下セパレートのレインウエアがおすすめです。
傘は風で飛ばされることもあるので避けましょう。基本はハイキングの服装です。
靴は、最低でもスニーカーで、サンダルなどはNGです。トレッキングシューズなどの底がしっかりした靴がおすすめです。
日よけ用の帽子も必携です!
もし悪天候の時は、知床五湖のフィールドセンターで、長靴の貸し出しもあります。
知床五湖へ持ち物など気を付ける事はある?
5月~8月頃は蚊が大量に発生することもあるので、虫よけスプレーは必携です。
また知床五湖はヒグマの生息地で、臭いにとても敏感な野生動物たちの住家です。非常食、行動食も食べ物は持ち込みが出来ません。それに、スズメバチを誘引する可能性があるので、香水や香りのする整髪料などは控えましょう。水や香料が入っていないお茶以外の飲み物も禁止です。
知床五湖で絶対してはいけない禁止事項もあります。
・野生動物に絶対餌を与えない。
・食べ残しの物やゴミなどを絶対捨てない。
・食事をしない。
・タバコを吸わない。
・湿原や植生を踏み荒らすことのないよう、歩道以外を歩かない。
・ペットを連れて入ることはできません。
マナーはきちんと守りましょう!
まとめ
一度は行ってみたい世界遺産の知床。知床五湖のベストシーズンは、夏から秋の紅葉にかけてです。しっかり日程を組んで、なるべく女満別空港とレンタカーを利用するのがおすすめですが、8月は渋滞もあるので、空港からはバスで行くのもおすすめです。
気温は、夏といっても15℃前後になることもあるので簡単な防寒は必要です。また野生動物にも遭遇することは日常茶飯事な地域なので、車の運転には気を付けて下さいね。