普段の生活でかかわりのある仏事といえば、法事やお葬式などがありますよね。
でも、いざその行事に参列・参加しなければならなくなった時、何を着ていったらいいの?作法やルールは?など、何となくはわかるけど、本当に合っているのか・・、他の人と違っていたら恥ずかしい・・なんて思ったことはありませんか?
独身ではあまり気にしないことも、結婚すると両家に恥じないようになど、いろいろ気を使いますよね。
そこで、年に2回ほどある身近な行事「お彼岸」が、仏事を知るにはいい日となります。
今回は、お彼岸に実家へ持っていくお供え物についてご紹介します。
お彼岸とは
「お供え物をして、亡くなった方(ご先祖様)の幸福を祈りましょう。」
というのが目的で、1年に2回、春のお彼岸(3月)と秋のお彼岸(9月)があり、春分の日と秋分の日の前後3日間、計7日間に行われる行事です。
お供えの定番はお菓子や果物
まず、お供え物として持っていくものに特に決まりはありません。
特に実家であれば、ご両親の好きなモノをリサーチしておけば、それに合ったモノを持って行くと喜ばれるでしょう。
でも、何にするか迷うようでしたら、定番としては、お菓子(菓子折り)や果物などになります。
お菓子なら、お煎餅やおかき・クッキー・ゼリーなどがあります。
実家に親族が集まるということでしたら、その方々で食べる場合があると思いますので、持っていく先により決めてもいいでしょう。
例えば、小さなお子さんがみえる場合は、クッキーやゼリーなどの洋菓子などもおすすめです。
また、ご年配の方が多い場合はお煎餅やおかき、お饅頭やようかん等です。
おすそわけして持ち帰っていただく時もあるので、個包装された品を選んだほうかいいでしょう。
大型デパートやスーパーなどの銘店コーナーなどで選ぶのもいいですね。
またお菓子ではなく、果物も選択肢のひとつです。果物であれば、多少の好みがあってもだいたい喜ばれるでしょう。
お供えでダメな物
お刺身やお肉などは、殺生にかかわる物なのでお供えには向かないとされています。
それ以外の物でしたら、特に気にせず用意されてもいいでしょう。
もし、お供えする場所がお寺や墓地のように屋外なら、帰宅時にお供えものは持ちかえるのが基本です。
カラスや野良犬などが食べ物を目当てに寄り付き環境悪化をまねくので、食べ物は持ち帰りましょう。
お供え物はお金でもいい
お供え物として食べ物を持っていく他には、お金を用意するケースもあります。
お彼岸にたくさんの方が集まるとお菓子や果物など、似たようなお供え物が重なってしまうものです。
ですので、他の方とは違う品としてお金をお供え物としてもいいでしょう。
作法として間違っているわけでもないですし、お金を貰って嫌な思いをされる人もいないと思います。
用意する金額の相場は、3千円~5千円とされています。
先ほど紹介したお菓子や果物も、だいたい3千円~5千円くらいの物を用意するのが一般的です。
実家なので、「多く出さないとダメ?」とか「少なくていいのでは?」と思うこともあるかもしれませんが、それ以上値段が高くなると、お返しを用意する先方にも負担がかかってしまいます。
逆に、少ないのはいいですが、相手の実家の場合は「知らないのね」と思われるのも嫌ですよね。
だから、どちらにしても相場を意識してお供えする方が無難です。
また通常、お供え物は「モノかお金」のどちらか一方を用意すれば大丈夫です。
食べ物やお金以外のお供え物なども、特に決まりがあるわけではないので、その他でも大丈夫です。
その他の喜ばれる贈り物
・お線香やローソク
仏壇で使うものとして、お線香やローソクがあります。消耗品ですからお供え物としても喜ばれます。
・お花
生花、またはプリザーブドフラワーも選択肢の一つです。しかし、トゲがある・毒があるなどNGとされるお花がありますので少し注意が必要です。
何にしたら良いか分からない場合は、お花屋さんに依頼するのが無難です。お彼岸用の生花が欲しい、と注文すれば適した種類をピックアップして作ってもらえます。
また、趣向を変えてプリザーブドフラワーとする手もあります。
最近ではネット通販でもたくさんの商品を取り扱っています。
まとめ
お彼岸というと、おはぎ(ぼたもち)を連想されるかたもいらっしゃるかと思いますが、自分の実家に持っていくのか、結婚していれば、相手(旦那さん、奥さん)の実家に持っていくのか、によっても色々悩むところですよね。
私は、結婚して初めてのお葬式が、義父の兄弟だったことと、まだ若かったので作法も知らず、何をすればいいのかも全く分からなかった恥ずかしい経験もあります。
お葬式など、あまりあってほしくないことですし、また核家族が多く、教わることも少ないと思います。また、お葬式はいつあるかわからないので、なってみないとわからないという人も多いと思います。
いきなりでは慌てることも多いので、この年に2回あるお彼岸に、両家に出向いて色々教わるのもいいですね。