徳島県発祥の阿波おどりは、日本三大盆踊りの1つともいわれ、全国で注目されているお祭りです。
都道府県魅力度ランキングでは、下位に位置する徳島県ですが、この阿波おどりの魅力は、どの都道府県にも負けない力があるといって良いでしょう。
そこで今回は、阿波おどりを100倍楽しむために「踊り」に注目して、特徴などをご紹介します。
阿波おどりの特徴
阿波おどりは、それぞれ「連」という団体からなっており、各連で衣装や演舞・演奏が異なり、その違いを楽しむことができます。
「これが阿波おどり!」という決まりはありませんが、和楽器でリズミカルに演奏し、その2拍子に合わせて踊り子たちが踊るというのは、どの連も同じです。
その中で、それぞれの個性がわき出た各連を見ることができるので、常に新鮮な気分を味わうことができます。
また、各連ごとに阿波おどりに対する目的や、方針が違うのも1つの特徴です。
「ただただ楽しく踊る!」「個々が自由に表現する!」「踊り子が楽しければそれでよし!」という連や、
楽しむのはもちろんのこと、「見る相手を魅了するために踊りの質を高め、練習を積み重ねる」という連もあります。
また、フォーメーションを意識して、みんなが揃って同じ動きで踊る連もあれば、フォーメーションはとくに決めずに、個性を生かし、自由に動く連もあるのです。
阿波おどり初心者が見ると、「この連はみんなバラバラだし、なんだこれ・・」と思う連もあるかもしれませんが、必ずしも、みんなが揃って踊っているのが阿波おどりではないのです。
それぞれの連の踊りには「目的がある」ということを知って見ると、もっと阿波おどりの深い部分を楽しめるでしょう。
男踊り、女踊り、子ども踊りの違い
阿波おどりには、大きく3つの踊りがあり、「男踊り」「女踊り」「子ども踊り」に分けられます。
その中でも女踊りは「色っぽくて美しい」と、男性だけではなく女性が見ても「キレイ」と定評があります。
では踊りには、どのような違いがあるのか、ご紹介します。
男踊り
男踊りには、半天を着て踊る半天踊りと、浴衣を着て踊る浴衣踊りがあり、どちらも足元には足袋をはいて踊ります。
基本は素手ですが、うちわや提灯を持って踊ることもあります。
力強く、ダイナミックな動きが特徴で、足は肩幅くらいに広げて、常に腰を落として踊ります。
女踊り
女踊りは、浴衣を着て編笠を深くかぶり、下駄を履いて踊ります。
基本はつま先立ちの前傾姿勢で、動きは滑らかで上品、美しさがあるのが特徴です。
手は常に頭より上で固定し、動かします。
子ども踊り
法被を着て、はちまきをして踊ります。
基本は小学6年生以下の子どもの構成です。
男踊りが主流となり、子どもながらにもリズミカルで元気いっぱいの踊りです。
以上3つの踊りの特徴を紹介しましたが、必ずしも性別に合った踊りをしないといけないというわけではありません。
女性が男踊りをすることもよくあります。男性とは違ったしなやかさと迫力で魅了しているので、ぜひ見てみてくださいね。
徳島県民ならみんな阿波おどりを踊れる?
ここからは少し余談になりますが、徳島県民は大体の人が阿波おどりを踊ることができるのを知っていましたか?
なぜかというと、県内の小・中・高では体育の授業や体育祭など、様々な場面で阿波おどりが演目として取り入れられているのです。
また徳島の大学を卒業している人は、大学の体育の授業で、阿波おどりが必修科目として入っているので、大学でも踊りを習います。
大学生になってまで、阿波おどりを踊るのには驚きですが、これも徳島の風土や歴史を習うものとしては、大切な科目になりますね。
授業では、本格的に練習を積んでいる「連のみなさんが教師」となり、一人ひとりに丁寧に教えてくれます。
県外出身の生徒も多いので、県内での阿波おどりの普及はもちろんですが、こうして県外にも阿波おどりの魅力が広まっていくのは、いいことですね。
まとめ
どんな人でもすぐに馴染める阿波おどりは、上手い・下手などは関係なしに、それぞれが目的を持って楽しんで踊るのが一番の魅力です。
あなたは、男踊り、女踊り、子ども踊りどれに興味をもちましたか?
徳島の阿波踊りは毎年お盆の4日間が開催日です。ぜひ踊りの違いを楽しみながらご覧になってみて下さい。