北海道の釧路は世界三大夕日の1つだというのはご存知ですか?
世界三大夕日はインドネシアのバリ島・フィリピンのマニラ、そして北海道釧路市の3か所です。場所やいわれには諸説ありますが、世界を旅する船乗りたちが「釧路の夕日が世界の名所に負けない美しさである」と高く評価し、世界三大夕日と呼ばれるようになりました。
なるほど、3か所とも海のあるところですよね。
釧路では前から世界三大夕日の街とアピールしていたのですが、全国的にはネットや旅行パンフレットを通して近年知られるようになってきました。
そこで今回は、夕日の美しい街として人気上昇中の釧路で美しく見える夕日スポットをご紹介します。
釧路の夕日はここが魅力
釧路の夕日はさまざまな顔を持っています。
ある時は太陽と空が圧倒的な濃いオレンジ色に染まり、別の日は太陽の光が空に浮かぶ雲に反射して美しいグラデーションを見せます。
色の微妙な違いを楽しめるとともに、空の大きさを感じることができるのも釧路だからでしょう。
私が一番好きなのは、紫から赤とピンク系の濃いグラデーションに染まる時です。
この配色を見かけたら、いいことあるかもと思ってしまいます!
釧路の夕日は、海を眺める景色のほかにも釧路湿原や街の中など異なるロケーションで楽しめるのも魅力です。
釧路の夕日おすすめスポット
釧路の夕日は、夏や秋も綺麗ですが、おすすめは11月~3月です。
キリッと冷えて澄んだ空気が夕日をいっそう美しく見せてくれます。
幣舞橋(ぬさまいばし)
釧路の夕日スポットではずせない定番スポットが幣舞橋です。釧路市の繁華街に近いこともあり簡単に訪れることができます。
釧路を代表する観光スポットの1つでもあり、港の向こうに沈む夕日を求めてたくさんの人が訪れています。橋の欄干には女性像が建っていて、これをバックに夕日を撮るととても絵になります。
真冬に日が沈む角度は橋から眺めてまっすぐにはならないので、見えにくいと感じた時は、釧路フィッシャーマンズワーフmooからさらに徒歩で河口側に向かい、国際交流センターか北海道立釧路芸術館付近の岸壁から眺めるのがオススメです。
なお、岸壁にはフェンスがありませんので、夕日を楽しむ際は川に近づかず地面の氷で滑らないよう足元には十分気をつけてくださいね。
久寿里橋(くすりばし)
幣舞橋と夕日を一緒に撮りたいという人は隣の久寿里橋へ行ってみてはいかがでしょうか?
ここでは幣舞橋とMOOを一緒に収めることができるビューポイントです。
写真撮影のお好きな方は、夕日をながめる人々の姿がシルエットになって夕日と幣舞橋の景色を一層楽しく見せてくれます。幣舞橋ほど人がいないため穴場的スポットで、幣舞橋より1本上流にあります。
釧路フィッシャーマンズワーフMOO
幣舞橋の前にある釧路中心街を代表とする商業施設で、夏は岸壁で炉端焼きが食べられることで人気の施設です。
夕日が見られるテラスもあり、停泊している漁船や街灯が夕日でシルエットのようになり映画のような美しい光景を見ることができます。
釧路観光クルーズ船 サンセットクルーズ
もっと夕日に近づきたい、海の上で夕日を楽しみたい人におすすめです。幣舞橋のたもと、mooの対岸を発着する人気のクルーズ船です。
日没1時間前に出航し、90分の船旅で予約もできます。
釧路観光クルーズ船 BAY LOUNGE
釧路市生涯学習センター(まなぼっと幣舞)2階北口付近&10階展望室
幣舞橋を渡った先にある高台にある施設です。釧路市内では珍しい10階建ての比較的高い建築物で、最上階の展望台からは360度の景色を楽しむことができます。海の向こうに沈む夕日を街の景色とともに楽しめるスポットで、幣舞橋を見下ろす高台に建っています。
天気の良い日は街の風景や雄阿寒岳、雌阿寒岳を見ることができます。
9階はレストランで、ながめの良いレストランはお高いイメージですが、ここは公共施設だけあってリーズナブルです。展望室からだとちょっと標高が高いなぁという場合は、2階北口付近がおすすめです。いずれも屋内から風をよけて夕日が楽しめるのがメリットです。
開館時間が長いため夕日だけでなく夜景も楽しめるスポットとして釧路市民に人気のビュースポットです。
季節によって夕日が見えにくい場合は、幣舞橋から花時計を見た上にある幣舞公園(ぬさまいこうえん)がおすすめです。
米町公園(よねまちこうえん)
釧路市発祥の地とされている高台の公園です。釧路駅からのバスも本数があるため車がなくても行きやすいところです。古くから釧路港を見下ろす展望スポットとして知られていて、石川啄木の歌碑などがあり、夏の爽やかな日におすすめのスポットです。
展望台からは釧路港を見下ろすことができる広大なアングルになるので、幣舞橋とは一味違った夕日を楽しむことができます。また風をしのぐ展望台もあります。
moo横の耐震岸壁にクルーズ船が入港した日は、出航のタイミングもありますが、右手に船体、左手に夕日とダブルで楽しめますよ。
近くに高い建物がないため、奥行きのある夕日を眺めることができます。
千代の浦漁港マリンパーク
冬~3月にかけてのおすすめスポットです。
千代の浦漁港の西側に突き出た公園で、特に夕日が大きく見える日は公園と一緒に眺めると、釧路港とは違ったプチリゾートの雰囲気になります。
三津浦海岸
こちらは中心街から少し外れますが、郊外の夕日スポットで三津浦海岸にあるめがね岩からの夕日です。路線バスもありますが本数が少ないため車で行くことをお勧めします。
見られるのは12月から1月の期間限定ですがちょうど岩の隙間に夕日が落ちとてもロマンチックな夕日を見ることができます。
冬の釧路は晴れの日が多いため比較的見られるチャンスがありますよ。
高山パーキングサイド
車でお出かけの方におすすめのスポットで、釧路市の南東のはずれにある丘の上にあるパーキングです。白樺台の住宅地を抜けた道道142号線沿いにある高台の展望台です。
標高80mですが、釧路市街地と太平洋が見渡せるビュースポットで夕日がきれいに見えます。
大きな空の下に地面に沿ってゆったりとした街並みがあり、その後ろに夕日が沈みます。
現在は緑化されましたが、石炭を選炭した後に出る、石炭になれなかった黒っぽい石「ずり」の山も見ることができます。
夜景も綺麗なところなのでドライブデートにも最適な場所です。
細岡展望台
釧路湿原を代表する展望スポットは夕日の名所でもあります。
車の場合、オフロードの狭い道を行くため、やや行きにくい場所ですが、夕日が見られる時間帯にJRが走っていないため、夕日を見る場合は車で行く必要があります。
広大な釧路湿原に蛇行する釧路川やサバンナのような景色をバックに沈む夕日は息をのむ美しさです。
夏の釧路市街地は霧の発生が多いため夕日は見えにくいですが、市街地から離れた高台にあるため雲海のようになって幻想的な光景が楽しめます。
私は3月上旬の風のない日に、友人とここに夕日を見にきて、葉っぱのない木々に囲まれた展望台で、鳥の声や木の葉がカサカサする音が一切しない、自分の声も大きな空気の中に飲み込まれてしまうような無音ワールドに遭遇した忘れられない思い出があります。
日本ではないどこかを旅しているような圧巻の夕景が楽しめますよ。
展望レストランONEPIECE(ワンピース)
釧路の夕日は海も街も湿原も見たので、「さらにもう一押し」というかたにおすすめです。
釧路川に面した崖の上にあります。
窓に向いた2階席からは手前に釧路川、後ろに街があってその後ろに夕日が沈む風景が楽しめます。タイミングが合えば釧路川に沿って走るJRの車両にも会えますよ。
比較的リーズナブルで美味しいレストランで、2階席には限りがあるので予約がおすすめです。
静かな住宅街の中にありますので事前に地図アプリなどで場所を確認しておきましょう。こちらの夕景は、7~8月がおすすめです。
釧路市立博物館4階
時間に余裕のある方におすすめです。常設展順路のラストにあるタンチョウのジオラマの手前にある、小さな休憩スペースの窓から寒さと風を気にせず夕日を楽しめます。
潮風で窓が少しかすむ日は、自然の造形ということでそこも含めて楽しんでくださいね。
夕方5時に閉館するので、日の入り時刻とのかね合いから10月下旬から2月上旬までがおすすめです。
常設展示がおしゃれで、じっくり見学すると半日楽しめます。タンチョウのジオラマは天気を気にせず釧路らしさを味わうことができるのでこちらもぜひどうぞ。
釧路市立博物館
夕日観賞で注意すること
夕日鑑賞は外でじっとすることが多いので、1月や2月はしっかりした防寒装備が必要です。
そして冬季は、日の入り時刻が東京と比べて30分以上早くなります。
夕日は意外にはやく、あれよあれよという間に沈んでしまうので、事前に日の入りの時刻を調べたり宿泊先に問い合わせるなどして予定を立てましょう。
まとめ
世界三大夕日の一つ釧路の夕日はいかがでしたでしょうか?
釧路ではご紹介したスポットのほかに、街の中でちらっと見かける夕日も圧倒的に美しく、日々の生活に癒しを与えてくれます。
ご紹介した各施設、サービスの休館日や料金などは各施設等のホームページでご確認ください。
一部交通アクセスが悪い箇所もありますが、市街地から見られるスポットが多いので車がなくても気軽に見に行くことができます。
夏場は霧の発生が多いため見えにくいですが、秋や冬は晴れの日が多いので綺麗に見ることができます。
ぜひ釧路で、美しい夕日とのステキな出会いがありますように。