北海道に転勤となると、ご本人はもちろん、ご家族も生活環境の変化に不安や疑問を多く抱えることになるでしょう。特に雪国での生活というのはこれまで経験したことのない方も多くいっらしゃるのではないでしょうか。
私も西日本の雪を見る事がほとんどない地域でぬくぬくと生活してきたので、北海道に引っ越しして初めての雪景色を見た時には感動の反面、車の運転などにものすごく悩みました。そこで、今回は北海道の車事情について説明していきます。
道民の生活に車はほぼ必須
北海道の車所有率は自家用車・商用車合わせると国内でもトップクラスの高さです。これは都市部以外の交通網が密ではないことに加え、地方に行くと、バス・鉄道ともに採算の取れない路線は減便や廃線など、ますます交通網が不便になっていることが理由としてあげられます。
また、冬になると、雪が原因でバスは定刻運行できなくなり、いつ来るのかわからないという状況になるのは日常茶飯事です。少し大雪になると30分や1時間のズレは普通のことになるので、夜に大雪になると朝の通勤時間も早く出る必要があります。
また鉄道も運休や遅れが出ることも、バスに比べ頻度は低いですが、しばしばあります。
このように交通機関のダイヤの乱れによるストレスを軽減するためにも車を所有していた方が便利です。
また、冬季間はほぼ毎日氷点下の気温であることに加え、道路が滑りやすく、ちょっとした外出も億劫になりがちです。そういった意味でも車は生活していく上でほぼ必須と考えて間違い無いでしょう。
車がなくてもいい地域はある?
雪が降っても問題ない唯一の交通機関、それは地下鉄です。
北海道内で地下鉄が運行している地域は札幌市内の一部ですが、地下鉄沿線にはコンビニやスーパー、医療機関、銀行など生活に必要な施設が一通り揃っていることが多いので、他の地域に比べると車がなくても日常的には不便さを感じることはあまりないでしょう。
ただ、地下鉄が走っている地域は札幌だけで、その他の地域には地下鉄はありません。だから札幌以外の地域に引っ越すとなると、車がないと生活は不便になります。
それに札幌市内ならどこでもいいのか?というとそうでもなく、地下鉄の走っている場所、又は市電やバスの路線になるべく近い所に住むというのが鉄則になります。
私も、初めて北海道に住んだ場所は、地下鉄駅まで徒歩10分で自宅の前にバス停がある場所でした。雪の降らない時期は車の運転も苦にならないのですが、雪が降るとさすがに車の運転が不安で、とにかく地下鉄に近い場所を探しました。でもそのような場所に住めたおかげで、冬の車の運転は全くしなくても、不便さはなかったです。
ただし、地下鉄駅徒歩圏内の物件は比較的家賃が高めに設定されているにも関わらず、人気があるので空室率も低いです。気になる物件があったら早めにおさえるようにしましょう。
雪道を走るならどんな車が良いのか
北海道で生活するなら車は4WDがベストですが、FR(後輪駆動)でもコツを必要としますがなんとか走れます。ただしFF(前輪駆動)はあまりおすすめしません。
また、最近はあまり見かけなくなりましたが、車高を下げた改造車での雪道走行は絶対に無理です。
4WDであれば排気量はそこまでこだわらなくて良いでしょう。軽自動車でもやや非力さは感じるものの問題なく走行できます。
その他にもスタッドレスタイヤや雪用ワイパー、車の雪を払い落とすためのスノーブラシは絶対に必要です。朝、フロントガラスが凍っていることが多いので、室内からエンジンがかけられるエンジンスターターもあればなお良いです。また、万が一に備えてスタックした場合の脱出器具やスコップ類、作業用の手袋なども車内に常備しておいた方がより安心です。
雪国に住まれたことがないと尚更ですが、車の運転に不安があるはずです。とにかくスピードを出さない・急発進・急ブレーキを絶対しなければ、何とか走行できます。ただ、無理は絶対しないように大雪の時などは車の運転はなるべく控えましょう。
まとめ
生活環境が変わる、というのはワクワクする反面、ストレスになることも多々ありますが、「住めば都」という言葉もある通り、北海道には北海道の良さがあります。それぞれのご家庭により生活スタイルは異なるので、一概に車が必要かどうかは決められませんが、北海道で暮らしていく上での参考にしていただければ幸いです。