本州から離れて北海道となると、少し異国のように感じてしまいますが、豪雪地帯の雪国で生活をしたことがない人には未知の世界ともいえるでしょう。私もそうでした。雪が降る所では住んだことがなく、間違って1~3㎝でも薄っすら雪が積もろうものなら交通マヒを起こしそうな地域で、ぬくぬくと生活をしていたので、北海道生活は非常に不安でした。
そこで、実際に北海道に住んでみて生活するのにどこが住みやすいか、必ず必要なモノなどをまとめてみました。
初めて北海道に住む
まず一言で北海道といっても、日本の十数県が集まったような面積なので地域間や距離感が理解しにくいかもしれません。北海道を実際に移動するとビックリしますが、通常の県内を走る感覚は忘れた方がいいでしょう。
例えば、札幌から函館は同じ北海道ですが車や電車で約4~5時間、札幌から網走などは5~6時間かかります。ちょっと隣町までという距離ではないんですよ!東京から大阪に行くような感じです。
また、地域格差も大きく政令指定都市があると思えば過疎化や財政破たんをした市など雲泥の差もあります。だから、北海道に住むといってもどこに住むかで生活スタイルも大きく変わってきます。
一番大切なことは家族構成で、最も重要になります!私の北海道移住は子供も一緒なので、とにかく学校と病院がしっかりある所!が大前提で住む地域を選びました。万が一の大病や小さい子供がいる場合など、行政がしっかりしている地域でないと不安要素も多くなります。
また仕事を辞めて北海道に移住を考えると、リタイア組で自由気ままなら問題ないですが、まだまだ働かなければいけない場合は、就職先も必要です。そうなるとなるべく人口の多い地域でなければ就職活動も思った以上に大変です。
それにビックリするほど公共交通機関が少ないです。新幹線は函館までで北海道にはまだありません。札幌までの開通も2030年の予定です。交通手段は電車とバスと飛行機です。飛行機と聞くとスゴイ~と思うかもしれませんが、道民はほとんど使いません。
羽田や関空のように便があるわけではなく1日2~3便あればいい方で、他県の人が観光で千歳空港に降りて、そこから北海道地域の空港に行くぐらいの利用がほとんどです。
移動手段のメインは電車かバスになりますが、雪が降ると止まったり遅れたりは普通のことで、冬場の交通機関は時間が読めないことも多くあります。このような事からも北海道は車がないと不便になります。
一番いいのは自家用車があることですが、雪道はもちろんアイスバーンの走行や吹き溜まりができて、走行不可になることも頻繁にあります。
余談ですが
私の知人は東京から北海道に転勤してき、車で冬の富良野を走行中、道路が見えなくなり気が付いたら雪の積もった畑の中に車ごと突っ込んでいました。民家も近くになく助けを呼ぶに連絡しても場所がわからず生死に係わる思いをしています。30~40分後に通りがかった車に助けられ無事だったのですが、それからは雪が降ると車には絶対乗らないと決めています。
雪に慣れている道民ですら、冬の運転はしないという人も沢山いるので、運転技術や状況判断はかなり必要です。このようにいろんな条件を踏まえると、初めて北海道に住むなら人口が少しでも多い街をおすすめします。
初めて北海道に住むおすすめの場所
北海道の中で一番人口の多い地域は札幌市です。まず北海道に住むなら札幌をおすすめします。北海道は自然豊かな緑の大地と、真っ白な雪のイメージしかない人もいますが、
それに札幌市は道内の中では公共交通機関も充実して地下鉄もあります。冬の雪道も各駅周辺にはロードヒーティングが設置されていて、地下鉄もあるので歩く不便も少ないです。道外の流行もほとんど集まるので、あれもこれもないという不自由さは全くありません。
また、小樽市や北広島市も札幌に近くJRで30分ほどの距離なのに家賃相場が安いので、住みやすさは良いと思います。
また、旭川市(約35万人)や函館市(約28万人)は北海道の中では札幌に次いで人口の多い街で観光地にもなります。
そのほかの地域では、沿岸部は人口も少なく漁師町などの水産がメインで、内陸部は雪が多すぎて交通も不便です。酪農・農業・水産などやりたい仕事などが決まっている場合はそのような地域がいいですが、そうでなければ上記の札幌やその周辺、旭川などをおすすめします。
私も最初は札幌市に住みました。雪が降る以外は快適で、マンションに住むと雪掻きの必要も少ないです。千歳空港も近いのですぐ道外に直ぐ行けるメリットもあります。
初めて北海道に住むための必需品は?
北海道で一番重要なものは暖房設備と靴です。私が初めて北海道で借りた部屋にはファンヒーターが備え付けられていて、エアコンはありませんでした。北海道に住む前はエアコンと電気ストーブやコタツがメインで、今までエアコンが付いている住居でしか暮らしたことがなかったので、ファンヒーターが備え付けには衝撃的でした。
北海道はエアコンよりも暖房設備が備え付いている所がほとんどなのです。ただ、最近の新しいタイプの住居にはエアコンが付いている所も増えてきていますが、北海道の寒さはエアコンの暖房ではほとんど効き目はないので、石油ストーブやファンヒーターなどの暖房器具は必需品です。
我が家はファンヒーターが付いていたのですがマンションなので密封性があり、コロナのガスストーブだけで一冬越せました。これは小さいのに優れものです!
CORONAコロナ 石油ストーブ SL-66H(W)対流型 SL-6616
価格:15980円(税込、送料無料) (2017/11/10時点)
これでいいの?と思う人も要るかもしれませんが、我が家はマンションの5階建ての3階で間取りは2LDK 。意外にもこれだけで十分でした!
ここで余談ですが
北海道ではコタツがある家庭は少なく、暖房をガンガンに焚いて部屋では薄着になります。外は雪景色ですが家に帰るとTシャツに半パン姿が普通で、暑いくらい暖房を焚きます。だからアイスクリームやビールの売り上げは冬でも落ちないんですよ!
また雪が降りだすと傘より靴が大切です。車のタイヤはスタッドレスというように、靴の裏底も雪国仕様になっていないと間違いなく滑ります。私も北海道に持ってきた冬靴には全て滑り止めを付けてもらいました。ただ靴に付ける滑り止めは意外と値段が高いので、冬靴は北海道に来てから購入するのがおすすめです。それでも滑らないわけではなく、毎年すべって転んで骨を折る人も沢山います。妊婦さんやご年配の人は特に要注意です。
それに雪道を歩くので、長靴やハーフ丈ブーツも必要になります。特に雪かきをする時は長靴にならないと足は雪に埋まってしまい、雪道を歩くのにも靴の中に雪が入ってくるので、足首が隠れる靴は必要です。
車では、ワイパーも冬用に変えないと雪道は走れませんし、ウォッシャー液は必需品です。雪が降る中の走行は、雪で前が見えなくなりフロントガラスは氷付きます。雪を融かすためにもウォッシャー液は必要で、コンビニにも冬になると1ℓ単位でウォッシャー液が売られています。
冬の北海道は、人も車も足元と視界が重要です。
まとめ
いかがでしたか。
私の経験も踏まえてですが、まずは札幌で北海道の生活に慣れてから、他の道内を見るのが安全な住み方かと思います。冬の大変さは過疎化に行けば行くほど過酷です。せっかくの北海道生活がこんなはずではなかったと思わないためにも、家族構成や仕事も踏まえて地域を選ぶのが最初はおすすめです。
最後までお読みいただきありがとうございます。