紀伊半島に位置する熊野三山。数々の神様の聖域と呼ばれるこの地は1000年以上もの歴史があります。
熊野三山を参拝するために出来た熊野古道は、古来より多くの参拝者が歩いてきました。
そんな熊野三山へ、年末年始の初詣など車で行く場合のルートや駐車場状況、熊野古道の冬道について今回はご紹介します。
熊野三山とは?
・和歌山県新宮市にある熊野速玉大社
・和歌山県那智勝浦町にある熊野那智大社
これら3つの大社のことを“熊野三山”と表します。
古来は車など無かったので、歩いていく熊野古道ができたわけですが、現在は車で直接行くことができるので、観光地として幅広い参拝者が熊野詣を参詣しています。
熊野本宮大社へは
熊野本宮大社とは、熊野三山の中心であり全国の熊野神社の総本宮となります。
参拝者は熊野本宮大社~熊野速玉大社~熊野那智大社の順で参拝し、また熊野本宮大社に戻って帰路についていました。
主祭神は家都美御子大神(けつみみこのおおかみ)、すなわちスサノオノミコトが祀られています。
一般的に通るルートでは国道42号線より約45分、和歌山と三重の境になる大きな熊野川に沿って車を走らせると、本宮の地にたどり着きます。
熊野本宮大社への詳しいルート
名古屋方面
名古屋市内→名古屋JCT→名古屋西IC→四日市JCT→伊勢関→勢和多気JCT→熊野大迫IC→尾鷲(一般道)→熊野(バイパス経由)→新宮(国道42号線)→本宮方面へ(168号を真っ直ぐ)
大阪方面
大阪市内→泉佐野JCT→南紀田辺JCT→上富田IC(バイパス経由)→本宮(国道311号経由)
熊野本宮大社の駐車場や道路状況
本宮大社での駐車料金は無料で、近隣にも、ところどころ駐車スペースがあります。
春夏秋冬問わず、通れるルートですので雪は心配ないでしょう。
しかし和歌山の南に来るほど雪の心配はなくなりますが、日当たりの悪い道などは気温も低いので、来るルートによって途中の道路の凍結や積雪も心配されます。
お正月には早朝からいつも以上に多くの参拝者がおりますので、時間に余裕のない方は避けたほうが無難です。夕方でも渋滞になっている場合もあります。
行くならば早朝に向かう方がいいでしょう。
熊野古道からのルート
気になる熊野古道からのルートですが、上記に記載している通り、熊野古道は昔の人々が参拝するために出来た道ですので、車で通れる場所は限られています。
というより歩いていた道がところどころ車道に変わっただけですので、すべて熊野古道を車で行くことは不可能です。
熊野古道まで車で行き、古道を歩いて熊野三山を参拝するルートはいくつもありますので、ご自分に合った距離のルートを選ぶといいでしょう。
熊野速玉大社へは
熊野速玉大社の主祭神は熊野速玉大神(イザナギノミコト)と熊野夫須美大神(イザナミノミコト)の夫婦神です。
境内にある天然記念物、樹齢1000年のナギの巨木には、葉の形から夫婦円満のお利益があるとされています。元々は同じ新宮市にある神倉神社の「ゴトビキ岩」に降臨した熊野権現を、この地にうつしたと伝えられています。
熊野本宮大社から熊野速玉大社へは車で約40分、三重と和歌山をつなぐ熊野大橋のそばにあります。
町の中にあり駐車場も境内にあるので、他の大社に比べ楽に辿り着くことができるでしょう。
熊野速玉大社への詳しいルート
名古屋方面
上記より名古屋~新宮まで来ます→熊野大橋を渡ってすぐ右折→数百m先に熊野速玉大社があります。
大阪方面
大阪方面はいくつのルートがありますので場所によってルートを変えるといいでしょう。
今回は、私のおすすめのルートのみお伝えします。
大阪市内→泉佐野JCT→南紀田辺JCT→バイパス経由ですさみ→国道42号線より新宮まで直進→熊野大橋直前(交差点)を左折→数百m先に熊野速玉大社
熊野速玉大社の駐車場や道路状況
地図上では大回りになりますが、ほぼ一本道で、バイパスもあり直線が多いので運転しやすく到着まで早く感じられます。
それに比べの奈良県をまたぐルートや、田辺から山道を通るルートは、山の中を走ることが多いのでくねくね道や大きなカーブも多いので、運転に慣れていない方では難しく感じられます。
しかし近くを流れる熊野川や桜が立ち並ぶ道、色鮮やかな紅葉もあり景色や雰囲気を楽しみたい方は、こちらをおすすめです。
また、雪が積もることは稀で、地元の方でもスタッドレスを装着している人はほとんど見かけません。
しかし上記に記載している通り、来るルートによってはところどころ道が凍っていたり、少し積もっていたりする場所もありますので、不安な方は国道からくるルートの方がいいでしょう。
熊野本宮大社も駐車場は無料です。
しかし駐車場が狭く、他に駐車スペースも無いためお正月、花火大会・七夕(近くの熊野川であるため大社の駐車場も利用されます)は、早朝または午前中に来ないと停められなくなります。
熊野那智大社へは
日本第一霊験所根本熊野山所権現として崇敬の厚い熊野那智大社。
近くにある日本一の大滝、那智の滝はその迫力のある神々しい姿からパワースポットとしても近年さらに注目を集めています。
那智大社の主祭神は熊野夫須美大神(イザナミノミコト)です。
熊野那智大社への詳しいルート
名古屋方面
上記より名古屋~新宮→バイパス経由で那智勝浦→インター降り口を左折→県道を進み那智大社へ
大阪方面
大阪市内→泉佐野JCT→南紀田辺JCT→バイパス経由ですさみ→国道42号線を進み市屋よりバイパスに入る→那智勝浦インター降り口を左折→県道を進み那智大社へ
熊野那智大社の駐車場や道路状況
標高は約500mと、3社の中では一番高い場所にあります。
といっても温かい地方なので、雪が積もることはほとんど無く、ちらちら降る程度なので、積雪は心配ありません。
駐車場はいくつもあり、一般の方も駐車場を管理しています。
那智大社の近くまで行ける駐車場へは、通行料に800円かかります。しかし30台ほどと狭いため、混雑時には大渋滞となっていることもあります。
平日は込み合うことが少ないのですが、土日祝日・特にお正月には賑わいを見せています。
駐車スペースは大きい所がなく、10数台が置ける場所がところどころにあり、一般の方の駐車場の貸し出し(有料)も他との争奪戦で、ここだよと言わんばかりに誘導してきます(笑)。
込み合っていないなら近くの駐車場まで、込み合っている場合は、空いているところに滑り込む!のがおすすめです。
まとめ
熊野三山は基本的に温かい地域で、雪が積もることはほぼありません。その近くのルートも心配はありませんが、通るルートによっては道路の凍結が心配されます。
事前にルートを把握しておく必要がありますね。
熊野三山へはすべて車で行くことが可能ですが、熊野古道も味わいたい場合は、それぞれのルートの入り口まで車で行き、歩いて熊野三山まで行くのが基本的です。
そして熊野古道のルートも数多く存在していますので、ご自分に合ったルート選びをしましょう。
歴史の深い熊野那智大社。
数多くの神々が宿るこの地をぜひ味わっていただきたいです。