怪我をして少しの間、車いすの生活だけど飛行機に乗ることがあるとか、車いすでも旅行などに行きたいアクティブな人も沢山います。
また、どうにか祖父母を旅行に連れていってあげたいけど長時間の歩行は困難・障害があるなど、車いすの利用が必要な場合、飛行機内に車いすは持ち込めるのでしょうか?
車いすで搭乗する人を何度か見かけたことがあるので、今回は車いすで飛行機に乗るときの気になるポイント、車いすの料金は?などもまとめました。
車いすでも飛行機に乗れる?
車いすの人ももちろん飛行機に乗ることはできます。
自宅から空港に到着するとチェックインします。ここまではご自分の車いすで過ごします。チェックイン時からは、自身の車いすは受託手荷物として預け、空港内用の車いすに乗り換えます。飛行機に搭乗するまでは空港内用の車いすで過ごすようになります。
また、一部の航空会社では搭乗入り口まで自分の車いすを利用する事もできます。
もし、車いすを持っていないけど、高齢の祖父母を連れているので車いすの利用がしたい時なども、ほとんどの航空会社で車いすの貸し出しがあるので、カウンターで申告してみて下さい。
飛行機へ搭乗する時は、機内専用の車いすに乗り換え、機内では安全のため車いすのままではなく自身で座席に座る必要があります。自分の力だけで座っている状態が保てない場合は、胴と背もたれを固定できる専用のバンドの貸し出しなどもあります。
また目的地に着いたら、
飛行機内では飛行機内用の車いすで移動し、空港に着いてからは空港用の車いすに乗り換え、受託手荷物として預けていた車いすに乗り換えるという感じで、3台の車いすに乗り換えるのが基本になります。
なぜこんなに車いすに乗り換える必要があるの?と思うかもしれませんが、車いすには各メーカーや形状でサイズや仕様が全然変わってきます。
そうすると、機内の狭い通路を通る事ができなかったり保安検査で金属探知に引っかかることがよくあり、スムーズに搭乗できない・行動しにくいなどの難点が沢山あります。
だから面倒と思うかもしれませんが、各場所によって航空会社がその場所用に提供してくれるのです。
また、最近の新しい車いすでは飛行機に持ち込める仕様に作られている物が多いですが、古い物には持ち込みできない仕様もあります。
例えば、
・折りたたみできるかどうか
・サイズ・重量
・ガススプリング式の場合
このように車いすで飛行機に搭乗する時には、車いすの仕様が重要になるのでメーカーに問い合わせるなどして確認しておきましょう。
料金は、車いすは手動でも電動でも1台は受託手荷物として無料で預ける事ができます。2台目からは、超過手荷物料金がかかります。
機内ではどのように過ごすの?
一人で食事をとったり、お手洗いを済ませられる場合は、付き添いの同伴はいなくても大丈夫です。
機内でトイレに行きたくなった場合、CA(キャビンアテンダント) さんを呼び、座席からトイレまでの機内用車いすでの移動を手伝ってもらうことが可能です。飛行機の機材によっては車いすのまま中に入って利用できるトイレもありますが、よく見かけるのはあの狭い空間のトイレですよね…。
トイレや食事の時も介助する必要がある場合は、原則として付き添いの人の同伴が必要になります。この付き添いの人というのは、空港内・搭乗時・飛行中・降機に車いすの方の介護や援助、緊急時の誘導・援助などができる人のことです。
航空会社によって車いすの人への規定や対応は違ってきます
状況によっては、搭乗拒否されることもよくあります。
航空会社側と搭乗する側の説明(コミュニケーション)不足が一番の原因だと思います。これは全世界そうなので、〇〇航空はよかったのに〇〇航空はダメだったなんてこともあります。
自分の状況や車いすの仕様などは、予約時から事前に伝えることが一番大切です。搭乗する側も介助がいるのかいらないのか?車いすの形式などを事前にしっかり伝え、搭乗前に拒否されることがないようにしておきましょう。
空港・飛行機のバリアフリー
様々な所でバリアフリー化が進んでいますが、空港や飛行機内はどうでしょう?
主要の空港内では、エレベーター・誘導ブロック・多目的トイレ・音声案内や点字案内板・筆談ボード・優先席など身体の不自由な人の為のものがあります。車いすの貸し出しもこのうちの一つですね。
ターミナル間を運行するバスもノンステップバスになっていたり、スロープがついています。
また飛行機に搭乗する際のボーディング・ブリッチ(ターミナルビルから旅客機や客船に乗客や乗員を乗降させるための設備)では、車いすの方も通りやすいようにスロープが引いてあります。
こうしてみると、空港や飛行機のバリアフリーがかなり進んでいるようにみえますが・・国内も海外も小さい空港ではまだまだが現状です。
ボーディング・ブリッチを使わずに階段式トラップで地上に降機する場合もあり、搭乗口から階段を使って地上に降りて歩いて飛行機まで向かい階段式トラップで飛行機に搭乗するようになります。
車いすでは無理ですよね。
もし、車いすの乗客がいることを航空会社がしっかり把握していれば、電動昇降機やアシストレッチャーでの対応もできるはずなので、自身が快適に旅行するためにも、航空券を予約する時に車いすであることを、ちゃんと伝えましょう。
また、もし松葉杖を使って歩行ができるのなら松葉杖は機内に持ち混んでもOKなので、階段やトイレ使用時などに使えます。
まとめ
車いすの人でも飛行機に乗って旅行を楽しむ事はしっかりできます!
予約の際に車いすであること・介助がいるのかいらないのかを伝えれば、航空会社もきちんと対応できるように環境を整えてくれるので、しっかり伝えておくようにしましょう。